当教室の先生の論文(短報)が、日本応用動物昆虫学会の和文誌に掲載されました
当教室の運営法人、一般社団法人セルズ環境教育デザイン研究所 代表理事所長の西海による論文(短報)が、日本応用動物昆虫学会の和文誌(2025 年 69 巻 3 号 p. 107-110)に掲載されました。
本報告では、北海道南部の鹿部町において捕獲されたエゾヒグマから、北海道では初となるベルルスカクマダニ(Dermacentor bellulus)が確認されたことを報告しています。
これまでの報告において、国内でのベルルスカクマダニの分布は山形県が北限となっており、北海道では確認されていませんでした。しかし、2023年8月21日に北海道鹿部町において箱罠で捕獲されたエゾヒグマから、同種と思われるマダニを発見し、公開された検索表を使用して実態顕微鏡下で形態学的に同定を行ったところ、カクマダニ属のベルルスカクマダニ(Dermacentor bellulus)であることが確認されました。本記録は、分布の北限の更新だけでなく、エゾヒグマが本種の新たな宿主事例として加わる最初の報告になりうるものと考えられます。
論文情報
西海太介. 2025. 北海道においてエゾヒグマから採取されたベルルスカクマダニDermacentor bellulus(ダニ目:マダニ科)の初記録. 日本応用動物昆虫学会誌 69 (3): 107-110.



